顧客単価をアップする販売戦略

顧客単価を上げる販売戦略(アップセル・クロスセル)
顧客単価を上げる販売戦略

ECサイトに欠かせない売上アップの手法

ECを運営していれば聞いたことはあると思いますが「アップセル・クロスセル」について、正しく理解している自信はありますか?
「理解しているつもり」でも、ちょっとした解釈の違いで仕掛け方を間違えているかもしれません。
改めて、確認してみるついでに「効果的な仕掛け」について是非読んでみて下さい。

アップセル
特定の商品を購入しようとした場合に、買おうとしていた商品よりもショップにとってより優位な商品をオススメする事です。

クロスセル
特定の商品を購入したところで、購入した商品の関連商品をオススメする事です。

似ているようで全く違う手法なので、仕掛けるタイミングや提案の仕方を間違えないように注意して下さい。

アップセルとクロスセルの具体的な提案例を紹介します。

アップセルの場合

例えば、お試しサンプル(10日分)の購入を検討しているユーザーに本製品(30日分)を提案するというパターンがあります。

この時、ユーザーは「お試しサンプルを購入しようと検討している」段階です。
「この商品良さそうだな、とりあえずサンプルを試してみようかな」と興味を示しているということが確認できている段階で、同じ商品の本製品が「お得に」買えるという情報を与えます。
この場合、お試しサンプルはやや割高であり本製品は定価よりもお得に買えるという見せ方が効果的です。

【初めてご購入の方に特別価格で】【今だけキャンペーンの特別価格で】などのアピール方法があります。

本製品は「定価:2,980円」のお試しサンプルが10日分で「1,000円」だから試してみよう思ったけど、特別価格の「1,980円」で30日分買えるならこっちにしようかな。と思ってもらう設定がアップセルです。

これが、全く違う商品の提案をしてしまったりすると、散々悩んで購入しようと思ったユーザーにとって「なんで?自分が選んだ商品よりこっちがいいの?やっぱり買うのやめようかな」という心理が働いてしまいます。

アップセルを行うタイミングは「購入を確定する直前」、提案するのは「同じ商品で利益が大きい商品(または同じ系統のグレードの高い商品)」です。

また、アレンジしたパターンとしては「単品商品」を購入した場合、「定期購入商品」に誘導するのもアップセルにあたります。
価格自体は「ダウン」するケースが多いのですが、ショップにとっては「継続して購入してもらう」という意味で「アップセル」になります。

定期で購入することに躊躇して、割高だけれども「単品:2,980円」で商品を購入しようとしているユーザーに「定期初回:1,980円」の定期購入を提案し、更に定期購入のメリット(継続して割安で購入できる、プレゼントが付いているなど)を伝えるのもこれにあたります。

クロスセルの場合

ユーザーが特定の商品を決定した(カゴに商品を入れた)ところで、この商品と一緒に使いたいと思う「関連商品」を提案します。
例えば、化粧水を購入したユーザーに更に一緒に使うと効果的な「導入美容液」や「保湿クリーム」などを提案し「ついで買い」をしてもらうパターンです。

購入を決定したタイミングは、ユーザーにとって「財布のヒモが緩んでいる」タイミングでもあるので「どうせなら効果的に使いたい」と心が動く可能性が高くなります。

この時に、やはり「お得」な情報があれば尚効果的です。
ユーザーが購入した化粧水と「保湿クリーム」をセットで購入すると「導入美容液のミニボトルがついてきます」や、「セットで購入すると、次回使える○○円引きのクーポンプレゼント」など。

商品の相乗効果が期待できる上に、プレゼントやお得なクーポンが貰えるとなると魅力的に感じ、プラス購入へと心が動く可能性を高めます。

クロスセルもアップセル同様で仕掛けるタイミングに注意しなければなりません。
購入を迷っている段階で、あれもこれも進められたら「押し売りされた」という悪い印象を与えかねません。
その結果、せっかく買おうと思っていた商品すら買うことをやめてしまうという最悪の結果になってしまいます。

クロスセルを行うタイミングは「購入を決定した直後」、提案するのは「購入した商品と一緒に使いたくなる関連商品」です。

まとめ

アップセル・クロスセルのターゲットは、あくまでも「購入の意思」があるユーザーに有効的な販売戦略です。
サイトを訪れただけの人にやたらと押し付けるのは賢明ではありません。

「売上を上げるため」という目的ではあっても、「ユーザーのためになること」という前提の提案でなければユーザーの心には響きません。
かえって、「不快な思い」をさせることになりかねませんのでショップとユーザー共に「Win-Win」になるような提案を考えて下さい。

いかがでしょう?

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